2010年02月06日

「壱岐焼酎」「球磨焼酎」「琉球泡盛」「薩摩焼酎」

日本の焼酎には、世界の銘酒に仲間入りしたものがあります。
世界貿易機関(WTO)によって「地理的表示の産地指定」を受けると、国際的にブランドとして保護され世界の銘酒となります。
地理的表示とは、世界貿易機関(WTO)の加盟国においてお酒の品質や評判などが地理的要素によるものと認められる場合に、その地域を原産地とするものであると特定する表示です。
地理的表示の産地指定を受けると、その定められた地域と条件で作られた焼酎でなければその産地の名前を焼酎の名前に使う事はできません。
例えば、ワインの「ボルドー」、ウイスキーの「スコッチ」、ブランデーの「コニャック」などの世界の銘酒も、地理的表示の産地指定を受けています。

日本では、「壱岐焼酎」「球磨焼酎」「琉球泡盛」「薩摩焼酎」の4つの焼酎の産地が地理的表示の産地指定を受けています。
各焼酎の地理的表示の条件は以下のとおりです。

壱岐焼酎は、長崎県壱岐市の麦焼酎で1995年に地理的表示の産地指定を受けました。
地理的表示の条件は、「米麹を使用する事」「米麹と麦との割合を1:2とする事」「壱岐島内の水で仕込み蒸留する事」などです。
球磨焼酎は、熊本県人吉市、球磨郡の米焼酎で1995年に地理的表示の産地指定を受けました。
地理的表示の条件は、「人吉地区または球磨地区の地下水を使用する事」「人吉地区または球磨地区で蒸留、ビン詰めする事」などです。
琉球泡盛は、沖縄県の焼酎で1995年に地理的表示の産地指定を受けました。
地理的表示の条件は、「タイ米を原料とする事」「黒麹菌を使用した全麹仕込みをする事」などです。
薩摩焼酎は、鹿児島県の焼酎で2005年に地理的表示の産地指定を受けました。
地理的表示の条件は、「いも焼酎のみである事」「鹿児島県産のさつまいもを原料とする事」「鹿児島県内で製造、ビン詰めする事」などです。

地理的表示の産地指定を受けた地域のメーカーは、焼酎の伝統や品質、ブランドを守るために日々努力を積んでいます。



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Posted by ユウビト at 17:10│Comments(0)焼酎の種類
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